ジョリパット 大壁工法 3×10板下地処理
お世話になっております。塗巧です。
今日はジョリパットを吹き付けする際の下地処理について書きたいと思います。
ジョリパットを吹き付ける際に、外壁を大きな一枚の壁に見せる工法を大壁工法と言います。そのためには外壁を貼る際にできる繋ぎ目を埋めてフラットにする必要があります。
何で埋めるかですが、施工する業者や採用する工法によって異なります。1例として私が過去に用いた工法を紹介します。
まず、外壁ですが、3×10板、サントーバンと言いますが、窯業系サイディングと呼ばれるフラットな無塗装板を使用することが多いです。このサントーバンを外壁として貼るさいに必ず繋ぎ目が発生します。というか、どんな外壁材であろうが繋ぎ目は発生します。それをコーキングで埋めて繋ぎ目から水が侵入しない処理をします。
コーキングは固まると溶剤が揮発して痩せます。ですのでコーキングで壁を平に見せることはできません。ではどうするかと言いますと、痩せないパテで埋めます。単純ですがむずかし工程です。
サントーバンの画像ではありませんが、このようなメッシュのテープをサントーバンの繋ぎ目に貼ります。
そのメッシュテープを覆うようにパテをつけます。白い縦の線がパテです。メッシュテープでひび割れに対する強度を出しています。その上に盛ったパテは固まっても痩せがなくある程度の弾力があるタイプのものです。
パテの上につけたセメント状のものは樹脂モルタルの一種ですパテの凸凹を隠すためにつけています。最初の白いパテは弾力があるので削ることができません。しかも弾力はあるのですが粘度が高く施工しにくいものです。ですのでその上に樹脂モルタルの一種を盛りよりフラットに見えるように施工します。
ジョリパットの施工する種類によっては白いパテだけでいい場合もありますが、今回はあまり模様がないタイプの仕上げでしたので下地処理に時間をかけます。
モルタルのセンターにメッシュテープと白パテがあるので、そこが一番盛り上がっている場所です。そのセンターが薄い色でモルタルが乾いているのがわかるでしょうか。そしてメッシュテープの両サイドに色の濃い部分がありますね。そこがヘラを当てた時に一番段差ができる場所です。段差があるからモルタルが多くついて、その分乾きに時間差が生じます。センターを頂点にして両サイドへ綺麗に下地処理できた証と言えます。
全体が乾いたらサンドペーパーで削ってさらに段差を解消します。最後にジョリパット専用のシーラーを塗って下地処理は完了です。
それではまた。