サビ転換材を知ってますか?サビ落としの救世主 サビパンチ‼

お世話さまです。塗巧です。

新潟はまた雪が少し積もりました。気温も下がっております。

今日は当店休みでネタがないので、昨年末の現場のお話をします。

鉄はサビるもの‼サビ落としは必要?

鉄がサビることは皆さんご存知ですよね?これは絶対です。どんなに下処理、防錆、塗装しても必ずサビます。工程によってサビるまでの期間を遅らせる位しかできません。

昨年末の現場で、鉄骨の階段がありました。

おわかりでしょうか。かなりサビています。鉄板も穴が開くくらいサビていました。サビて塗膜が花開いているような部分を死膜といい、サビが出ていない健全な塗膜を活膜といいます。

鉄部のサビ落としのことを専門用語でケレンといいます。そして塗装前のケレンにも4種類あります。

1種ケレン ブラストといわれる工法で機械で砂の粒を高圧で噴射し活膜と死膜をすべて削り取ります

2種ケレン 電動工具を用いて死膜を除去します。活膜まで除去するかは求める仕上がり面によります。

3種ケレン 活膜は残して死膜を除去

4種ケレン 目荒し程度の清掃ケレン

ざっくりですが、上記の4種類です。求める仕上がりと金額によってケレンの種類は異なります。塗装自体の金額よりケレンの金額の方が高くなる場合もあります。

サビ落としの救世主 サビパンチ

サビ止めが必要な鉄部に対して、いかにケレン作業を軽減できるか、さぼるわけではありませんが、軽作業で価格が下がることはお客様にとってもいいことですよね。

今回使用したサビパンチという商品は3種ケレンで死膜や浮きサビを除去する程度の軽ケレンで塗れる特殊プライマーです。

この製品の特長

鉄錆と化学反応し鉄錆を黒化安定させるサビ止め剤一液性で水溶性特殊プライマー皮膜を形成

ケレン作業の簡素化を可能にします。

使用方法

①ワイヤーブラシ・ウオーターブラスト・スクレーパーなどで「浮きサビ」と「浮き上がり塗膜」

を取り除いて油汚れ・ワックスは脱脂洗浄で前処理を行い素地調整します

②塗布前によく振って攪拌しハケ・ローラーにて2度塗りします

*1回目はハケ・ローラーで充分に塗装してください

*塗布後15~20分くらいでサビと化学反応し黒く変化して強靭なマグネタイトの防錆皮膜を作ります

*2回目の塗布するには 夏場で約20分/冬場は約40分の間隔を置いてから行ってください

③仕上げ塗料は12~24時間後の完全乾燥後に塗装してしてください。

 

鉄という素材ですが、基本的にプライマーとい塗料以外は食いつきません。露出している生の鉄部にぶっつけで塗料を塗ってもすぐに剥がれてしまいますのでお気を付けください。ちなみに錆止めといわれる塗料はプライマーの部類にはいりますのでその限りではありません。

浮いてるサビや塗膜をヘラで除去し、サビパンチを塗りました。サビパンチは乳白色のプライマーですが、乾燥すると透明になります。そして、露出した鉄部やサビに対して反応して黒く変色します。赤サビから黒サビへ変えることでサビ転換材といわれています。

赤サビの部分が真っ黒に変色しています。サビパンチ自体は活膜も含め全体に塗布しているのですが、サビている部位に対してのみしっかり反応しているのがわかります。塗った直後から反応して黒くなる部分もありますが、2回塗って一日乾燥させてよく日見ると黒くなっているなど反応速度はまちまちです。しっかり12時間から24時間乾燥させましょう。

その後は、通常の塗料を塗って完了となります。いかがだったでしょうか。サビパンチを2回塗る手間はありますが、水性のサラサラの液体で非常に塗りやすいので簡単です。

DIYでも塗れると思いますが、除去したサビの始末やより良い仕上がりを求めるかたは当店にご相談ください。